粟里市
あわざとし 粟里市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
雪が降る粟里市 | |||||
粟里市章 2003年(平成15年)4月1日 一般公募により決定 | |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方 | ||||
都道府県 | 足柄県 | ||||
市町村コード | 48100 | ||||
法人番号 | 99000201110XX | ||||
面積 | 217.43km2 | ||||
総人口 | 507,931人 (推計人口、2019年10月1日) | ||||
人口密度 | 1,321人/km2 | ||||
隣接自治体 | 流戸市、栗米市、東松川市、南一巻町、 富島市、岩ヶ沼城市、村崎川市、名泉市 | ||||
市の木 | ゲッケイジュ | ||||
市の花 | オトギリソウ | ||||
市の鳥 | ホトトギス | ||||
他のシンボル | 市のマスコット:アワアワくん 市の愛称:ドリームシティ 粟里市 市の歌:夢見る人 (作詞:平井燎、作曲:柏倉章子) | ||||
粟里市役所 | |||||
市長 | 九谷龍広 | ||||
所在地 | 〒023-0460
足柄県粟里市台王区常磐三丁目4番4号 | ||||
粟里市の地図 ■台王区 / ■青田区 / ■米西区 |
出典: フリー百科事典『ウィキクロペディア(Wikicropedia)』
粟里市(あわざとし)は、足柄県の南部西寄りに位置する市で、県庁所在地である。2002年(平成14年)5月1日に米西町・青田市・台王市の3市町の合併により新設され、現在の市域となった。2003年(平成15年)5月1日に政令指定都市に移行した。50万都市の1つであり、日本において24番目に多くの人口を有する市である。
目次
地理
位置
粟里市は、中部地方の南部東寄りに位置する。足柄県内においては南部西寄りに位置するが、県内で用いられる地域区分では「中央地域」に区分されることが多い。
市域は、東を名泉川、北を前山山脈、西を松羽丘陵、南を太平洋と境界としている。 粟里市の市域は東西48.76km、南北37.08kmにわたり、面積は1317.63km2である。 岩田県内の市町村としては1番目に広い。
地形
粟里市の土地利用に影響してきた地理的・地形的構造は、おおまかに南から沖積平野部・台地部・丘陵部・山地部の4区域に分けられる。
沖積平野部
- 粟里湾に接する海岸線から活断層である永井町 - 根府線(NRの貨物線とほぼ同等の位置)にいたる地域である。概ね標高20m以下の低平な平野となっており、後背湿地や浜堤列が存在している。土地利用としては住宅地・工業地域のほかに水田も多く、沖積平野であるため、軟弱地盤も多い。苦林などに排水不良地域が残り、内水面氾濫が発生する場合もある。
台地部
- 六南田川や浅瀬川の流域には幅数キロにわたり河岸段丘が発達しており、この地域が台地部として分類される。標高は概ね20mから200m。粟里市都心部はこの台地部にある。段丘面が発達しているために、勾配はさほど多くないほか、段丘礫層下には第三紀の基盤岩も見られるなど、地盤も安定している。六南田川や浅瀬川では貫入蛇行も見られる。
丘陵部
- 河川間の稜線部には丘陵が発達している。各丘陵は、ゆるやかな傾斜地が多く平地がほとんどない。第三紀の未固結岩によって構成されており、標高は概ね50mから500m。六南田川より北の丘陵は志布谷丘陵、六南田川と浅瀬川間の丘陵は六南田丘陵、浅瀬川と名泉川間の丘陵は赤葉山丘陵、名泉川より南は高建丘陵とも呼ばれる。各丘陵においては、大型住宅団地等の開発が行われており、秦立団地など原形をとどめないほどに大規模な土木工事が行われた例もある。
山地部
- 粟里市の北端部には前山山脈があり、険しい山地となっている。ここが山地部と分類され、その南端は活断層である前山断層によって区切られている。標高は概ね300m以上。前山断層より北において火山活動および隆起運動が活発であったために険しい山地となった。山地部の河川沿いには額田県との連絡道路や鉄道が走っている。
河川
- 河川は粟里市域を概ね南北方向に流れている。主な河川は六南田川、浅瀬川、名泉川の3つである。
土地利用
政治・行政・交通の中心は青田区(青田駅周辺)、経済・商業の中心は台王区(台王新都心駅周辺)である。都市としての粟里市は、館花家52万石の城下町から発展したため、その名残で都心部の道路は碁盤の目状になっているが、浅瀬川の河岸段丘上に立地している点や、戦災復興都市計画の戦災復興計画において広幅員の道路を縦横に通したことにより、完全な碁盤の目とはいかずやや変則的である。館花一正の都市計画は、後に粟里をして 「青の都」(青は植物の意)と呼ばしめたが、戦前までの「青」は、都市の近代化のために失われた部分も多い。しかし、市当局や市民の努力により、都心部に限らず、多くの道路に街路樹が植えられ緑化が進んだ。また、都心を取り囲む丘陵地や水田などの開発規制を行い、同心円状に、都心・グリーンベルト・住宅地という大ロンドン計画を模した都市計画を作成した。
行政・商業・業務などの都市機能の集積は、館花駅、青田駅、台王新都心駅といった主要駅周辺において顕著であり、これらが旧青田市・旧台王市時代からの中心市街地を形成している。旧台王市域は鉄道の町・商都として発展し、特に台王新都心駅はすべての新幹線が停車し、粟里都市圏屈指の繁華街・ターミナル駅となっている一方、旧青田市域は県政・市政といった政治・行政の中心地となっており、また青田駅前も繁華街となっている。北部地域に館花大学や足柄県立館花高校などの進学校が集まる文教地区でもある。また旧米西町域の東部は、名泉市と連なる別荘地としても知られる。
本市を含む6市3町からなる「粟名広域都市計画区域」(粟里都市圏)により都市計画がなされている。市における副都心として、旧東海道(現国道1号)下り第一宿駅・館南宿から発達した館花副都心、旧東海道(現国道1号)上り第一宿駅・代北宿から発達した代北副都心、そして、名粟港副都心(めいそく粟里ゆめタウン)の3つが指定されていた。しかし市は現在、「副都心」の名称を都市計画で使用しなくなり、市が主導して整備をし、広域商圏をも併せ持つ台王・青田南部が「広域拠点」、代北が「市北部の地域中心拠点」、県が主導して整備しているめいそく粟里ゆめタウンが「国際経済交流拠点」と、機能によって色分けがなされている。その他の拠点として、館花大学と館花教育大学がある青田北部地区が「国際学術研究・交流拠点」とされている。
広域的に見れば、青田・台王区が、市北部の米西区に比べて人口密度が高い傾向にある。これに加えて、都心部に直結する足間筋線や畢宿線、根府線や名里線の沿線に人口が集中する傾向があり、両方の条件が重なる台王区から青田区南部にかけては、高い人口密度の地域が連なっている。
しかしながら明治時代の度重なる洪水を契機とした治水対策として広大な河川敷が設けられている六南田川周辺(青田区)や、農地として保全された前山田んぼ周辺(米西区)では、開発が厳しく制限されており、人口がほとんどいない地域も存在している。
気候
市街地は太平洋に開けた平野部に位置し、気候区分は太平洋側気候南海型気候区に分類される。ケッペンの気候区分では温暖湿潤気候(Cfa)に分類される。
冬は海から近いことと晴天が多いため、中部地方としては温暖である。八王子市や宇都宮市といった関東地方の都市よりも最低気温は高く、真冬日は稀である。中部地方の県庁所在地の中で最も降雪量が少なく、積雪が一週間以上残存することは少ない。夏は太平洋からの海風の影響で気温はあまり上昇せず、夏日にはなるが真夏日・熱帯夜が少ない。梅雨から初夏、秋分前後には、北東からの冷たい海風により、曇りがちとなって冷え込むことがある。
年間平均気温:12.7 ℃、降水量:1357.1mm、日照時間:1796.1時間。冷涼な海洋性の気候で寒暖の差が少ないと言える。